199-2LOKO GALLERY
物件概要
- 用途
- 店舗、住宅
- 設計
- 加藤かおる/ハウスカ一級建築士事務所
- 竣工年月
- 2016年7月
- 構造
- RC造
- 場所
- 渋谷区
- 規模
- 地上4階、地下1階
SHIN CLUB掲載あり
物件概要
建物は、1階手前にカフェ、奥には吹き抜けの展示スペースがあり、2階へつながっている。地下1階には作品の展示やトークショーも行えるスペースが配置され、カフェと連続した空間になっている。3階には、アーティストのレジデンス住戸を用意し、3・4階には賃貸を想定したメゾネット住戸が置かれている。用途、空間ともにコンプレックスな構成の建物である。 オーナーの遠藤氏は初めてお会いした時には、既に具体的な設計コンセプトをお持ちだった。
①吹き抜けを持つ高い天井の展示スペース、②トップライトから自然光が広がる空間、③カフェ併設。都内のほとんどのギャラリーは、小さなスペースで、アーティストの自由な作品づくりに応えられるスペースを確保しているところは少ない。「LOKO GALLERY」では、限られたボリュームの中で、最大限、多様な作品を許容できる空間を目指した。
また「もっと気軽にアートを楽しんでほしい」という遠藤氏の思いから、1階奥の展示スペースの床を少し高くし、道路よりカフェ越しにギャラリーの展示作品を楽しめるよう意識した。 ギャラリーに併設されたカフェ「私立珈琲小学校」には、富山・高岡で硫化染色された銅板とオークで構成されたカウンターがあり、元小学校教諭のバリスタ・吉田恒氏が丁寧に入れたコーヒーを味わいながら、作品を眺められる。デッキテラスにはベンチを設え、気軽に立ち寄れるオープンな空間とした。
建物の真正面は猿楽小学校の正門へつながり、子どもたちも身近にアートを親しめる場所となればと期待する。
(加藤かおる氏 談)