195-2FRED PERRY SHOP TOKYO
物件概要
- 用途
- 店舗
- 設計
- 大堀伸/ジェネラルデザイン
- 構造
- RC造
- 竣工年月
- 2016年3月
- 場所
- 渋谷区
- 規模
- 地下1階 地上2階
SHIN CLUB掲載あり
物件概要
表参道から裏原宿へ連なる静かな住宅街の路地に、レンガ造りの工場のような建物が建ち上がった。英国のアパレルブランド、フレッドペリーが東京にオープンさせた世界最大の旗艦店である。多くのブリティッシュサブカルチャーが古い工場や倉庫の跡地から生まれたように、この建物も内部は大きな一つながりの空間で、のびやかなスケール感を大事にしている。のこぎり型の屋根から、北向きの光が差し込み、明るい室内を作り出している。
昔からUKのクラブカルチャーと結びつき、ポール・ウェラーなど有名ミュージシャンたちに愛されている「フレッドペリー」。そのDNAを形にするため、社長を中心とするプロジェクトチームが組まれ、「Do’s」と「Dont’s」、つまり、「そうである」と「そうでない」ことをチームと確認、共有して建物のディレクションを決定していった。 例えば、「British/英国的」という項目では、レンガや漆喰、木などの素材は「Do」であり、ゴージャス、あるいはユニオンジャックなどは「Don’t」である。歴史のあるブランドなので、経年変化を大事にしているが、やりすぎるエイジング加工や模倣は安易、と避けている。
レベル差のある2方向に入口を設け、内部は吹き抜けを囲むように各フロアを階段でつなぎ、一つの大きな空間でありながら、マテリアルなどでそれぞれのフロアの色を出している。中2階は、スポーツウェアとしてのアーカイブも展示しながら、イベントスペースとしても機能させ、最上階はVIPルームになっている。 外壁の煉瓦は、長手積みの層と小口積みの層を交互に繰り返す、伝統的な「イギリス積み」だが、表参道の雰囲気に馴染むよう、三河安城の窯で焼いた、ダークチョコレート色の特注品を使用している。
(大堀伸氏/ジェネラルデザイン 談)