141-1鶴見の家(M 邸)
物件概要
- 用途
- 専用住宅
- 設計
- 曽根幸一/環境設計研究室
- ランドスケープ
- 高橋裕美
- 竣工年月
- 2011年10月
- 構造
- RC造
- 場所
- 横浜市鶴見区
- 規模
- 地上3階
SHIN CLUB掲載あり
物件概要
建物は、鶴見駅から徒歩 1 分、商店街を抜け、クリニックなどが並ぶ一角にある。これまで、自宅とは別に駅の近くに工房を借りていたオーナーは、採光の悪い木造住宅であった自宅の建て替えにあたり、職住一体の建物を選択肢として考えられるようになった。また、付近は大きなマンションが隣接し、この建物の建築の際にも、当初はマンションを併用させる案が検討されたが、オーナーの希望により「家族のためだけの住居」として、1 階にオーナーの工房とテナント、2、3 階をオーナーの自邸とする住宅に落ち着いた。 建物敷地は細長い形状で、奥側に隣接するマンションはかなり高いものの、面しているのが非常階段と駐車場、と与件としては幸運であった。しかしながら建物の密集地域であることには変わりはなく、通風と採光に留意した建物が計画された。
建物のアプローチから奥へと続く中庭は吹き抜けとし、2 階もまたデッキで中庭を取り囲むことで、明るさと空気の流れを確保している。さらに屋上緑化を施し、アスロックのルーバーで囲まれた建物の中に、緑豊かな空間を生み出した。周囲の視線を気にすることなく、洗濯物を干したり、家族の憩いの時間を楽しんだりするスペースとして、機能する。 室内は、塗り壁に水性塗料、無垢のフローリングや麻のカーペット、畳など、自然素材を重視した内装材を用いており、収納もふんだんに設けられている。芝浦工大で師事した曽根先生の下、同期の小松豪氏、ランドスケープデザインの高橋裕美氏との協働で無事仕事を終えられたことを感謝したい。