126-2Tauto ( タウンハウス荻窪)
物件概要
- 用途
- 長屋
- 設計
- 早川邦彦/早川邦彦建築研究室
- 企画
- アーキネット
- 竣工年月
- 2010年7月
- 構造
- RC造
- 場所
- 杉並区
- 規模
- 地下1階、地上3階
物件概要
計画地は荻窪駅南口から平坦な道のりで徒歩5分。古くから開けている閑静な住宅街のため、土地の細分化や公道面に対するフェンスなどの規制があり、整然とした街並みが維持されている。土地を探し、条件に従って設計者やコンセプトを企画し、ネットで会員を募る、コーポラティブ住宅は、こだわりを持つクライアントの要望に応える新しいシステムとして、すっかり機能するようになった。 集合住宅の場合、分譲、賃貸では設計の自由度が違う。大手デベロッパーなどの分譲住宅だとデザイン的には抑えていかなくてはならないが、賃貸は、住まい手の顔が見えなくても、現在のライフスタイルにあったデザインに居住者が割り切って入居するわけだから、設計は比較的自由に行える。 コーポラティブはその中間に位置するもので、オーソドックスな住まい方を反映させる一方、ユニークなデザインになる可能性もかなり高く、設計側の作業量は増える。私とアーキネットとの仕事は、「タウンハウス下北沢」についで 2 回目だが、今回は 2 人の当事務所の OB にも参加を依頼した。
基本的なルールは、①階段の位置は変えない②アプローチの位置は変えない③水廻りの設備などの移動は、下の階に影響を与えない範囲で行う、という3つである。地下 1 階地上 3 階建ての全 10 戸の計画は、近隣への配慮も強く求められ、建築面積も若干減らして、駐車場も 6 台から3台にするなど検討を重ね、最終的にこれしかないというものまで落とし込んだ。 アプローチを広めに確保して十分なコモンスペースをとり、各住戸はサンクンコート付の 1 階+ 地階メゾネットタイプ 5 戸と 2 階+3 階のメゾネットタイプが 4 戸、1.2.3 階のトリプレット1 戸で構成。それぞれがコートヤードやガーデンルーフなど趣味の空間を持つ、バラエティのある構成になっている。