125-2ジンカンパニー本社ビル
物件概要
- 用途
- 事務所・住宅
- 設計
- MDS/森清敏・川村奈津子
- 照明
- 戸恒浩人/シリウスライティングオフィス
- 竣工年月
- 2010年7月
- 構造
- RC造
- 場所
- 立川市
- 規模
- 地上5階
物件概要
JR 立川駅から徒歩数分、多摩モノレールが走る幹線に近い場所に、アパレル関係の会社の事務所とオーナーの自宅を設計することとなった。店舗の内装デザインを自身で行うことも多いというオーナーとは年齢が近いことから、共に作り上げるという感性を共有して計画を実行していった。 商業地域、第一種中高層住居専用地域、第一種低層住居専用地域という 3 つの用途地域が入り組んだ、法的規制の厳しい条件の敷地である。建物の形体よりもオーナーの事業である洋服の生地のように、素材を生かして、打ち放しの外壁に数種類の型枠を用いて変化をつけている。 1-2 階の事務所では一体感を持たせるために一部吹き抜けを設けた。天井に配管の設備を顕わしにするなど機能性を重視する一方で、OA フロアはよくあるタイルカーペットではなく、無垢のメルバウ(南洋材)のフローリングに、天井の照明のラインとそろえた、オリジナルの配線ピットラインを作った。
3-5階の住宅部分は、これも複合した斜線規制によりテラスに段差をつけたり、限られた広さを天空率で解決しながら、なるべく大きな空間を確保できるように工夫した。26 畳ほどのリビングダイニングは、大きなガラスの開口部を通してウッドデッキテラスとひとつながりに感じられる。階段側の壁はコンクリート打ち放しだが、小叩き仕上げとしている。これには以前我々の設計した家で採用したものをオーナーが気に入ってくれて、今回の設計に結びついたという経緯がある。 住宅部分の照明計画は、話題の東京スカイツリーの照明計画を行っている戸恒浩人氏が担当している。間接照明や部屋のディテールに合わせた効果的な照明で、空間に奥行きを与えてくれている。 内装はタイル、石、無垢の木や竹など、素材感を感じさせる材料を多用している。辰カンパニー(施工当時)の現場担当者の心配りに感謝している。