113-2自由が丘ユングフラウビル アップル矯正歯科
物件概要
- 用途
- 店舗
- 設計
- 田井勝馬建築設計工房
- 構造
- RC造
- 竣工年月
- 2009年7月
- 場所
- 世田谷区
- 規模
- 地上4階
雑誌掲載あり
物件概要
歯医者での治療は、長いスパンの中で行われ、ひとたび治療が中断すると、足が遠のくことになりがちだ。そのため、住宅のようなスケール感を持たせ、リビングのような待合室で、患者の不安や居心地の悪さを払拭したいと思った。 通常、医院・診療所というと1フロアである。しかし、今回は2フロアという与条件を活かし、最上階でもあり、十分な採光を取り込めることから、吹き抜けを設けることにした。乳白色の光が一日中診察室全体をやさしく包み込む―それは、歯医者というと、圧迫感のある無機質な天井を見つめるしかなかった自身の思い出にも起因する。リビングのようなロビー、シンプルでありながら親近感を持たせる診察室は、白を基調とした明るい空間とし、医師やスタッフのスムーズな導線にも配慮している。 テンキーを使ったエレベータは、暗証番号を知らない人は利用できない。ある意味で利用客の差別化を行いセキュリティにも配慮している。 透明なファサードでおしゃれな街、自由が丘を意識した。ハイセンスなテナントが、道行く人に、その存在をアピールすることを願っている。 田井勝馬/田井勝馬建築設計工房 施工的には、前面道路の交通量が比較的多く、近隣の商業施設、住宅の工事への理解もなかなか難しいものがあった。内部の吹き抜けのガラスの搬入がなんといっても大変だった。建物前面の外壁ガラスを一部はずしておいて、後から入れる手法を取った現場のM主任に感謝したい。