110-2西中延の集合住宅 est
物件概要
- 用途
- 共同住宅
- 設計
- 桑原聡/桑原聡建築研究所
- 構造設計
- 我伊野構造設計室
- 設備設計
- オーム設計
- 構造
- RC造
- 竣工年月
- 2008年12月
- 場所
- 品川区
- 規模
- 地上6階
雑誌掲載あり
物件概要
東急池上線荏原中延駅から徒歩 3 分、昭和通り商店街に面して、昭和 37 年から平成 20 年まで 45 年間、この地で精肉店を営んできた施主が、事業用に行った集合住宅への建替え工事である。周辺は、現在、商店を閉鎖して集合住宅への建替えが進む地域である。 ここでは、間口約 3 間 X 奥行き約9間に細分化された既存の町並みにはまる集合住宅のあり方を検討した。前面道路に接する北面と、その反対側の南面が採光面として限定的である。そこで、居室と水廻り全てを主開口面に面させるトンネル型の居室構成をとった。逆にエレベーター、階段はできるだけコンパクトに中央敷地境に配置した。 「階段」の存在は、このような狭小地の建物にとっては、とかく無駄で厄介な存在であると思われがちである。面積参入されないというメリットがさらにそうした考え方に拍車をかけている気がする。しかしながら、今回は、薄いスチールプレートに拠る軽やかな段坂と、その隙間からこぼれる天窓からの光と間接照明をブレンドした明かりにより、この小さくて大きな空間が美しく精緻な空間となるよう、最大の注意を払ってデザインした。