094-1砂場厨房&I 邸
物件概要
- 用途
- 店舗、住宅
- 設計
- 降幡建築設計事務所東京事務所
- 構造
- S造
- 竣工年月
- 2007年12月
- 場所
- 港区
- 規模
- 地上4階
雑誌掲載あり
物件概要
新築のビルではあるが、表側の店舗と別ものというより、この一画が「砂場」というコンセプトで成立するよう、由緒ある木造建造物と並ぶ「蔵」というイメージを持たせることにした。だが地上4階の建物に、大きな軒を載せて、漆喰塗りというわけにはいかない。むしろ東京に昔から見られたような小さな屋根と軒の、石積の堅牢でシンプルな蔵がいいということで、外壁は石貼りを模したサイディングを施し、丸瓦棒葺きの屋根を載せて蔵の形を創出した。
建物の間口は2間という非常に限られたものだ。店舗のような木造建築の雰囲気を好まれるご主人と、これまでお住まいの建物が合理的な洋風デザインの住宅である奥様の双方にご満足いただけるよう、木を多用した折衷形式の内装でご希望に沿う形をめざした。使用した木は米ツガが基本である。居住環境である室内は極力間仕切りを減らし、視覚を遮断して狭くしないように心がけた。内装の仕上げは左官材を使いたいところだったが、厚みが出るので、ボードとクロスを採用した。
1階が店舗の厨房。2階以上が居住スペースとして、水廻り、各居室を効率よく配置している。
(降幡建築設計事務所東京事務所 部長 田中良孝氏 談)