066-2三鷹N邸
物件概要
- 用途
- 専用住宅
- 設計
- 薩田英男/薩田建築スタジオ
- 構造
- RC造
- 竣工年月
- 2005年8月
- 場所
- 三鷹市
- 規模
- 地上2階、地下1階
雑誌掲載あり
物件概要
三鷹・玉川上水脇に完成したN邸は、建坪8坪、延24坪の狭小住宅である。道路拡幅のために残った敷地は僅かに16坪。建ぺい50%、容積100%、北より5Mの高さから高度斜線がかかる。上水の緑と通勤の利便性を選んだ施主だったが、家族4人のための快適なスペースがこの狭さで確保できるだろうかと設計側は悩んだ。小さくても快適な家とは…。まず思いついたことはスポーツカーのような家である。コンパクトで性能よく、見た目も格好よい。それでいて、堂々とした家」をつくることである。階段を外部にして容積・建ぺいからはずし、室内をエレベーターのみで上下する。究極のバリアフリー住宅である。空地を北にとり、南に大きく向いた家とする。人目が気にならない地下にサンクンガーデンを設け、全開口サッシで開放的に使う。敷地一杯に建つため防犯上から、塀のような堅牢な左官壁で全体を取り囲む。2階を鉄骨柱で浮かべ1階に開放性を出す。2階のファミリースペースを乳白の再生ガラスで覆い、開放的で明るい空間を作り出す。などなど狭さ克服のためのいろいろな工夫を凝らすことになった。施工も自ずから難易度の高いものとなったが、施工力で完成度の高い建物ができ感謝している。 なかなか難しい家ではあるが、これから住まわれるNさんに快適に乗りこなしていただきたいと願う。
(薩田英男 談)