059-1C-House(品川)
物件概要
- 用途
- 専用住宅
- 設計
- 芦原太郎/芦原太郎建築事務所
- 構造
- RC造
- 竣工年月
- 2004年12月
- 場所
- 品川区
- 規模
- 地上2階
雑誌掲載あり
物件概要
建て主の要望は、限定された敷地の中で可能な限りスペースを確保し、明るさのある家をということであった。
ガレージを兼ねたエントランスは、構造壁に従うとクルマ2台分のスペースが確保できないため、キャンティレバーとなった。しかし、防犯や視線の配慮から隣地との境界に設けた壁により、すぐには浮いていると気が付かない奥ゆかしい構造となっている。
1階のバスルームはガラス戸で仕切られただけのオープンなスペースで、細長い敷地に立つ建物の北側の玄関へもバスルームからの光が届く。
2階は、通常なら外部に開かれるべきテラスをリビング北側に隣接させて室内にとり込んだ大きな空間で、仕上げにタイルを貼り、天窓からの光の変化で1日の移ろいを感じられるスペースになっている。折れ戸を設けて温熱環境に配慮し、緑を置いたり、パーティスペースとして利用できるように、自由な空間を提供している。北側前面道路に対しては閉じた空間であることが光の効果をさらに際立たせている。 1階と3階の寝室は、「夏の寝室と冬の寝室」と、設計した芦原氏は言う。1階の半地下的な寝室は夏涼しく、都心の景色が見渡せる開放的な3階の寝室は冬でも暖かい。別荘感覚で両方を使いこなすことが可能であるという。
(芦原太郎 談)